高齢者の貧困問題。自分には関係ないと思っていても
親は、後期高齢者。
私の身近にいる高齢者が、義両親、実母(実父はすでに他界)この三人です。
そして、実は義両親が生活困窮者です。
この二人を見ていると、なんでこんなことになったのか、こうなる前になんとかならなかったのか、こうなってはいけない、などなど色々考えさせられます。
しかし、そうなるまでには様々な背景があったのでしょう。
決して、自業自得とか非難するとかではありませんが
私たち夫婦はお金のことで子供に絶対迷惑をかけないようにしよう、
そう強く思うのです。
現在の様子
義両親
貯蓄なし、年金のみの生活をしています。
義母は国民年金のみ、義父は厚生年金が20年ほどあるため、
義母よりは多く年金を受給しています。
今まで何回も「年金のみでは生活できないから援助をして欲しい」と言われたが、
「必ず返す」という言葉に何度も騙されたため、
もう絶対援助はしないことにした。
貸すのではなく、あげるつもりで貸さないといけないと頭ではわかっているつもりでも、なかなかそう思えないんです。
でも、本当に暮らしていけないのなら考えないといけないと思い、
いくら年金を受給しているのか確認した。
慎ましく暮らせば大丈夫だと思う金額でした。
でも、当人たちからすれば、ギリギリの生活だったんでしょうね。
夫が通帳を確認すると、ちょくちょく引き出している。
何に使ったのか聞いてもそんなに使っていないの一点張り。
認知症であることも関係しているのかもしれないため、
義父の通帳は一番近くに住んでいる夫の兄弟が管理してくれています。
本当にありがたいです。
実父母
実父が他界した後は、母の年金と遺族年金で暮らしている。
父は酒、タバコ、パチンコが大好きで、好きなだけお金を使うタイプだったけれど、
仕事はきちんとしていたし、それなりの給料をもらっていたので、
遺族年金は生活するには充分な金額をいただいている。
質素な生活をしている母は手書きではあるが、家計簿をつけている。
実父が散財するタイプだったため、実母はコツコツ、実父にバレないように貯蓄していた。
そして、母には若くして亡くなった弟がいる。
生涯独身だった弟が残してくれたものが母の気持ちをだいぶ楽にしたと思う。
過去のことだけれど
義両親
子供が小さかった頃、私は専業主婦で夫の給料だけで生活をしていた。
やりくりが下手だったのかもしれないが、毎月赤字でした。
それでもできるだけ質素に暮らし、貯金もしていました。
しかし、義母からのお金の無心。当時は逆らえず、必ず返すからと言われた言葉を信じました。
いい嫁だと思われたい気持ちもあったのかもしれないですね。
そして、当然ですが返してなんかくれません。
あのお金があったら、大学の学費一年分くらいにはなっただろうな、
なんて今でも思ってしまう事はあります。
でもそれは夫に対しても誰に対しても絶対口には出さないことにしている。
今ではほとんど思い出せないくらいの出来事になってきています。
実父母
母が全力で私たち姉妹を守ってくれていたので、
お金のことで母が苦労していたことはあとで知りました。
父が亡くなる少し前にも父が作った消費者金融からの借金があることが発覚した。
ほとんど動くことも話すこともできない状態なのに、電話で借金の総額を知りたいと言っても、
本人様からの問い合わせでないとお答えできませんと言われ、声を振り絞り、なんとか本人に名前と生年月日を言わせ、確認しその日のうちに私たち姉妹で返済に行きました。
無人とはいえ、誰かに見られているんじゃないかと二人でビクビクしながらATMに行った事は今でも忘れられない。
人間性
義両親
夫と結婚して思った事は、夫の優しいところは父譲りなんだなと。
義父は子煩悩で、人望が厚く家族思いの人です。
自営業者としては成功しなかったかもしれませんが、
私の父親がこの人だったらよかったのにと思うほどです。
ただ、今こうして生活苦の状態になったのは、
身内の連帯保証人になり借金を背負ってしまったことが原因なのです。
家族思いがあだになった結果でした。
義母はサバサバとした性格ではありますが、決して派手ではなく質素な人です。
実父母
父は本当に自己中を絵に描いたような人。
亡くなった今でも、尊敬なんか全くできません。
家族での思い出なんか一つもないけれど、一応高校卒業するまでは経済的には何不自由なく育ててくれたことには感謝しています。
そんな父との間に入って、いつも私たち姉妹を守ってくれた母には感謝してもしきれません。
でも、夫の顔色を伺ってばかりの母のようにはなりたくないとずっと思っていました。
子供
夫の兄弟
三人兄弟全て高校卒業後はそれぞれの道へ進学しました。
夫に関しては、浪人し留年もしました。
それでも、結婚したときに奨学金の返済がありませんでした。
全て両親が負担してくれていたということです。
これには本当に感謝しています。
私たち姉妹
父からは進学なんてしなくていい。高校卒業したら働け!
私自身も、早く独り立ちしたかったので就職しました。
でもそのおかげで夫に出会えたので結果オーライですね。
妹も家から出たくて色々目論んでいたようですが、結局結婚するまで実家暮らしの私たちでした。
思うこと
人間性と経済力が比例することはない。
自分勝手に生きてきた父が遺したものは今、母を幸せにしている。
それに比べ、義理両親は真面目に誠実に生きてきたのに今困窮している。
何がよくて何が悪いのかはわかりませんが、
とにかく心おだやかに人生を終えて欲しいと願います。
まずは義理両親のことを見守りつつ、本当に解決が困難であればサポートすることも考えていきたいと思います。
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