国試不合格

子供のこと

留年し、一年間遊ばずバイトと勉強に集中し、卒業が確定した娘。
しかし、国家試験は2点足りず不合格でした。
何年も経つのに、今こうして思い出すと胸が締め付けられるような感覚になります。
ゆっくり考えればいい。
そう思ったので、どうするか聞こうとは思いませんでした。

不合格とわかった時

冷静でした。
多分わかっていたのでしょう。
泣くこともなく、

たった一言『就活します。』

なんとなく覚悟はしていたものの、やっぱりショックでした。
合格を信じていたので余計に。
でも、それ以上に心配だったのは、娘のメンタルでした。
社会に出られなくなるんじゃないか、自暴自棄になるんじゃないかと。
結果を受け止め、前に進めるようにサポートしていこうと、
それだけを考えて自分の気持ちに蓋をしました。

娘と夫の間でどんな会話があったのかはわかりません。
多分、責めることもしないけれど、慰めることもしなかったと思います。
それが、夫の精一杯の優しさかもしれません。

その後

すぐに派遣に登録し、サポートを受け派遣先が決まった。
留年中バイトをしていた経験が生きての就職。
人生何が役に立つのかわからないものです。

気持ちを切り替えるまでにはかなりの時間がかかりました。
まだ心の片隅に諦めきれない私がいます。

娘が自分から何か言わない限り、夫から娘に根掘り葉掘り聞くようなことはないようです。
私なら我慢できず、色々口を出してしまうだろう。

その時の仕事を今でも続けています。
友達ともよく遊び、彼氏もいるようです。

そして、国試の再チャレンジはすっぱりと諦めました。

諦めることを決めた娘の意思を尊重しなければと思うも、
もう一度チャレンジしたい!という言葉を待っている自分がいます。
でも、娘が決めた道なのだからね、応援するしかない。
子供は自分の持ち物ではないですからね。

私にはできないといつも感心していますが、
娘には口うるさいことは全く言わないようです。
シェアハウス的な感じで、干渉し合わないスタンス。
娘にとっては都合のいい同居でしょうね。

思うこと

娘の努力が実らず、本当に悔しかったと思います。

でも、挫折が人を強く優しくしてくれると信じています。

この経験が、この先の困難に直面したときに乗り越える力になることでしょう。

娘の人生は娘が歩むもの。娘がそれでいいと言うならそれでいい。

親であっても立ち入ってはいけない。

そう、よく自分に言い聞かせています。

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